結論:マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを段階的に交換しながら歯を動かす矯正治療です。 目立ちにくく、取り外しできるのが最大の特徴です。一方で、1日20〜22時間の装着を自分で守る必要があります。また、すべての歯並びに対応できるわけではありません。軽度〜中等度の症例に向いた治療法です。大切なのは、「自分の歯並びがマウスピースの適応かどうか」を矯正専門医に診断してもらってから始めることです。
本記事の監修:矯正歯科GoSmile横浜(横浜駅西口徒歩3分) 日本矯正歯科学会認定医・世界矯正歯科医会(WFO)フェローの矯正専門医夫妻が監修。矯正治療歴35年以上、2000年の開院以来、累計12,000症例以上の矯正治療実績(2025年時点)。インビザライン認定を受け、ワイヤー矯正・裏側矯正を含む全装置に対応しています。
マウスピース矯正とは?仕組みをわかりやすく
マウスピース矯正とは、透明で薄いマウスピース型の装置を使って歯を動かす治療法です。 「アライナー矯正」とも呼ばれます。
仕組みはシンプルです。まず、歯型やお口のスキャンデータをもとに、少しずつ形の違うマウスピースを複数枚作ります。それを約1〜2週間ごとに順番に交換していきます。1枚ごとに歯がわずかに動き、積み重ねで歯並びが整っていきます。
代表的なブランドが「インビザライン」です。世界的に広く使われているマウスピース型矯正装置で、当院でも認定を受けて取り扱っています。なお、インビザラインは海外でカスタムメイドされる装置のため、日本の薬機法(医薬品医療機器等法)の承認対象外です。この点は治療前の説明で必ず確認しておきたいポイントです。
マウスピース矯正のメリット・デメリット
マウスピース矯正のメリット・デメリット

メリット
- 目立ちにくい:透明なため、装着していてもほとんど気づかれません。接客業や人前に立つ仕事の方に選ばれています
- 取り外しできる:食事と歯磨きのときは外せます。食事制限がほぼなく、歯磨きも普段どおりできるため、むし歯リスクを抑えやすくなります
- 痛みが比較的穏やか:1枚あたりの歯の移動量が小さいため、ワイヤー矯正より痛みを感じにくい傾向があります
- 金属アレルギーの心配が少ない:金属を使わない装置です
- 通院間隔をあけやすい:複数枚をまとめて受け取り自宅で交換するため、通院は1〜3か月に1回程度で済むことが多いです
デメリット
- 自己管理が必須:1日20〜22時間の装着が前提です。外している時間が長いと、計画どおりに歯が動きません
- 大きな歯の移動は苦手な場合がある:抜歯を伴う移動や、歯の根から大きく動かす治療には限界があります
- 適応外の症例がある:重度の叢生や骨格性の不正咬合には、単独では対応できないことがあります
- 紛失・破損のリスク:外した際の管理が必要です
デメリットの多くは「自己管理」と「適応の見極め」に集約されます。逆に言えば、この2つをクリアできれば、快適に進めやすい治療法です。
マウスピース矯正で治せる歯並び・難しいケース
治せる歯並びの例
- 軽度〜中等度のガタガタ(叢生)・八重歯
- すきっ歯(空隙歯列)
- 軽度の出っ歯・受け口
- 前歯のねじれ・傾き
- 開咬(奥歯を沈める動きはマウスピースが得意とする面もあります)
単独では難しいケースの例
- 抜歯を伴う大きな歯の移動が必要な症例
- 骨格性の出っ歯・受け口・顔の左右差
- 重度の叢生や噛み合わせの問題
難しいケースでも、ワイヤーやアンカースクリューと組み合わせるハイブリッド治療で対応できる場合があります。「マウスピースだけで治るか」ではなく、「自分の歯並びに合う治療設計は何か」という視点で診断を受けることが大切です。装置ごとの特徴は「歯列矯正の種類はどれがいい?」の記事で比較解説しています。
マウスピース矯正の費用・期間はどれくらい?
例として、当院の費用をご紹介します。
当院の治療費は、治療開始前に総額をご提示するトータルフィー制です。毎月の処置料を含んでいるため、通院のたびの支払いはありません。治療期間や通院回数が延びても、治療途中で追加の治療費をご請求することはありません(装置の紛失・不意な破損時の実費を除く)。
装置料は、装置の種類と治療難易度(Light/Moderate/Severe)に応じて決まります。
| 当院のマウスピース型矯正(インビザライン・上下全体) | 装置料(税込) |
|---|---|
| ライト(軽度) | 1,100,000円 |
| モデレート(中等度) | 1,210,000円 |
| シビア(高難度) | 1,320,000円 |
装置料には、治療終了までの処置観察料と装置撤去料が含まれています。
現在、期間限定キャンペーンにより、難易度がModerate・Severeの方もリーズナブルなプラン料金で治療いただけます。また、学会発表用の症例モニターにご協力いただける場合、治療費総額から10〜約30万円の割引があります。詳しくは初診相談時にご確認ください。
費用は医院によって異なります。矯正全体の費用の考え方は「歯列矯正の費用相場はいくら?」の記事で詳しく解説しています。噛み合わせの改善を目的とした矯正は、医療費控除の対象になる場合があります。
マウスピース矯正で失敗しないための3つのポイント
1. 装着時間を守れるか、正直に考える
マウスピース矯正の成否は、装着時間で決まると言っても過言ではありません。食事と歯磨き以外は着けたままの生活です。外食や飲み会が多い方、着け忘れが心配な方は、ワイヤー矯正のほうが向いていることもあります。
2. 「安さ」ではなく「診断」で選ぶ
近年、通院回数の少ない低価格のマウスピース矯正も増えています。しかし、噛み合わせの診断が不十分なまま前歯だけを動かすと、治らないだけでなく噛み合わせが悪化することもあります。精密検査と診断に基づいた治療計画があるかを確認してください。
3. 全装置に対応できる矯正専門医に相談する
マウスピースしか扱わない医院では、適応外でもマウスピースを勧めざるを得ません。ワイヤー・裏側・アンカースクリューまで扱う矯正専門医なら、あなたの歯並びに本当に合う装置を中立に提案できます。GoSmile横浜では、完成イメージのシミュレーションを共有したうえで、装置を自由に選べる体制をとっています。
マウスピース矯正に関するよくある質問
- マウスピース矯正とインビザラインは何が違いますか?
- インビザラインは、マウスピース矯正の代表的なブランド名です。マウスピース矯正という治療法の中に、インビザラインをはじめ複数のブランドがあります。ブランドによって対応できる症例の範囲や料金体系が異なります。ワイヤー矯正との違いは「インビザラインとワイヤー矯正どっちがいい?」の記事で詳しく比較しています。
- 装着時間を守れなかったらどうなりますか?
- 歯が計画どおりに動かず、次のマウスピースが合わなくなることがあります。治療期間が延びたり、マウスピースの再作製が必要になったりする場合もあります。1日20〜22時間の装着を守ることが治療の前提です。
- 食事や飲み物に制限はありますか?
- 食事のときは外すため、食べ物の制限はほぼありません。ただし装着中に飲めるのは基本的に水だけです。糖分や色の濃い飲み物は、むし歯や着色の原因になるため外してから飲みます。
- マウスピース矯正は痛くないですか?
- 交換直後は締め付けられるような違和感や軽い痛みを感じることがあります。多くは数日でおさまります。ワイヤー矯正と比べると痛みは穏やかな傾向がありますが、感じ方には個人差があります。
この記事の監修クリニック
矯正歯科GoSmile横浜(横浜駅西口徒歩3分) 歯並びだけでなく、骨格・筋肉・脂肪・皮膚まで含めて顔全体の印象をデザインする「モテスマイル」矯正を提供。担当医は日本矯正歯科学会認定医(1997年・1998年認定)、世界矯正歯科医会(WFO)フェロー。インビザライン認定、Incognito裏側矯正システム認定など国内外での研鑽歴多数。マウスピース・ワイヤー・裏側の全装置から、診断に基づいて最適な方法を選べます。初診相談は無料キャンペーン実施中(通常3,300円)。
参考資料
- 日本矯正歯科学会 https://www.jos.gr.jp/
- 矯正歯科GoSmile横浜「治療費のご案内」 https://gosmile.jp/price/
- 矯正歯科GoSmile横浜「不正咬合と歯列矯正治療」 https://gosmile.jp/orth-01/