相談事例


相談事例

相談事例1

中学生の時、何気なく撮った横顔の写真を見たときに、自分の口元がこんなに前に出ているのかと愕然としました。前歯が前に突き出していて、唇を自然に閉じるのが難しく、気を抜くとすぐに口が開いてしまいます。その姿を鏡で見るたびに、「ぼーっとしてるね」「眠そう」と言われるのが本当に苦しくて、いつも口元を意識してしまいます。最近は、あごの関節に「コキッ」という音がしたり、軽い痛みを感じたりしていて、ますます不安になっています。「もしかしたら、骨格が原因かもしれない」「矯正だけでは難しいのでは?」と考えるたびに、焦りと戸惑いでいっぱいになります。
とはいえ、手術には大きな不安もあり、できれば目立たない方法で、自然に改善できる道があるなら知りたいのです。どうか、私のような状態でも矯正で改善できるのか、それとも外科的な治療も検討すべきなのか、専門的な視点で教えていただけるとありがたいです。
〇〇様ご相談ありがとうございます。喜地慶雅です。ご回答をさせていただきます。
お口の中やお顔を直接拝見させていただいておりませんので、この後の回答がすべて当てはまるかどうかわからない部分もあると思いますが、ひとまず参考にしていただけますと幸いです。また何かございましたら遠慮なくご質問ください。
本文中にそれぞれ回答を挿入させていただきます。
件名:出っ歯が気になって横顔に自信が持てません。
いわゆる出っ歯を治すことは可能です。歯の出っ張りだけを治すのではなく、横顔までキレイにすることをゴールとした上での治療をお勧め致します。私が今まで治療させていただいた中での経験をお伝えします。上記の方針で治療なさった場合、治療後には、素敵なお顔立ちとなっていることと思います。また自信もみなぎって、明るくなったとか、人前で話すことが平気になったとか、逆に人前に出るのが好きになったとか、素敵な彼氏が出来たなどなど、担当医としてはうれしいご報告をいただいたという経験があります。あきらめずに前向きに色々と検討してみてください。
中学生の時、何気なく撮った横顔の写真を見たときに、自分の口元がこんなに前に出ているのかと愕然としました。
矯正学的な診断名は、上顎前突と推察されます。上顎前突症も原因が色々あります。上のあごや歯が前に出ている場合、逆に下あごの骨が小さすぎて結果として上が出て見える場合、上下のあごの骨それぞれに問題がある場合、等々です。日本人の場合、研究の統計上では、下あごが小さい方のほうが多いとされています。「横顔の写真を見たときに、自分の口元がこんなに前に出ているのかと愕然としました。」とありますので、おそらく骨格(あごの骨)のずれの問題はあると思われます。
前歯が前に突き出していて、唇を自然に閉じるのが難しく、気を抜くとすぐに口が開いてしまいます。→上記の骨格の問題に加えて上の前歯は、前に傾斜しいわゆる出っ歯の状態のようです。このような場合、お気づきの通り口唇閉鎖が困難、また唇を閉じても下あごの先から下唇にかけて梅干しのような皺が生じてしまいます。この症状は、一般的に上顎前突症の方には多くの方に見受けられる症状です。
「ぼーっとしてるね」「眠そう」と言われるのが本当に苦しくて、いつも口元を意識してしまいます。
治療方針は色々と考えれれますが、上顎前突症の症状が改善されますと「ぼーっとしてるね」「眠そう」というような見た目の問題も解消すること、口元を意識しすぎることも減少することと思われます。
「最近は、あごの関節に「コキッ」という音がしたり、軽い痛みを感じたりしていて、ますます不安になっています。
あごの音に関しては、あまり気になさらなくてよいと思いますが、自分であえて音をならしてしまうような癖がありましたらなるべく控えたほうが良いと思います。痛みに関しては、痛みが生じるときはどのような時かということを確認して覚えておいて下さい。痛みの誘発テストは重要な診断材料です。痛みが強い場合、長く続く場合には、矯正歯科と顎関節症に詳しい専門医を受診されることをお勧めいたします。またその際には痛みの誘発テストでの痛みはどのような状況下で生じるのか等をお伝えされるとよいと思います。
「「もしかしたら、骨格が原因かもしれない」「矯正だけでは難しいのでは?」と考えるたびに、焦りと戸惑いでいっぱいになります。
とはいえ、手術には大きな不安もあり、できれば目立たない方法で、自然に改善できる道があるなら知りたいのです。
焦ってしまうお気持ちやご不安は十分理解出来ます。骨格には問題はありそうですが、その程度によって治療方針や治療ゴールが変わってきます。矯正治療単独で治療が可能な方は、おおよそ8割程度です。矯正以外の治療法、外科的な手術を含めた治療が必要な方が約1割程度です。矯正治療単独でも外科矯正治療併用法でも治療が可能な方もおられます。それぞれ治療のゴールが異なりますので、それぞれの治療ゴールの確認をしてみる必要があります。おすすめの矯正歯科医師ですが、矯正治療も外科矯正治療も両方の治療を積極的に行っている歯科医師がおすすめです。それぞれの治療ゴールの経験があり、またそれぞれの治療法のメリット・デメリットまで十二分理解出来ている専門の方にアドバイスをいただいて今後の治療の参考にしていただくことをお勧めいたします。片方の治療しか、例えば矯正治療単独しか治療しない矯正医や絶対歯の抜歯をしない歯科医師なども多数おられますが、そのような場合治療方針にも偏りがあることが多く、私個人の意見としましてはあまりお勧めできません。
「どうか、私のような状態でも矯正で改善できるのか、それとも外科的な治療も検討すべきなのか、専門的な視点で教えていただけるとありがたいです。
前述の回答部分に含めて記載させていただきました。要件のみとなりましたが、ご回答とさせていただきました。きじ
喜地先生
お忙しい中、とてもご丁寧なご回答をいただき、本当にありがとうございました。
まさか、ここまでしっかりと私の悩みに寄り添ってご回答いただけるとは思っておらず、驚きと同時に、何だか涙が出そうになりました。
今まで誰にも相談できずに、ずっと一人で悩んでいたことが、少しずつほぐれていくような、そんな気持ちになりました。
特に、「治療後には素敵なお顔立ちになって、自信もみなぎって……」という言葉に、胸がじんわりと温かくなりました。「私もそうなれるかもしれない」と、ほんの少しですが希望の光が見えた気がします。
また、骨格や歯並びの違い、治療方針の選び方についてもとても分かりやすく教えていただき、初めて「何に悩んでいたのか」が整理できました。“矯正だけでいけるのか”“外科手術も視野に入れるべきか”という点についても、選択肢があること、治療ゴールの違いについて知ることができ、とても参考になりました。
手術にはやはり怖さや不安もありますが、「治療法に偏りのない先生を選ぶことが大事」というアドバイスも心に残りました。
これからカウンセリングを受ける際には、今日いただいたお言葉を指針にさせていただきたいと思います。そして最後に、正直に言えば、「今の自分の顔が好きになれない」ことがずっとコンプレックスでした。でも、今日いただいたお返事は、ただの医療的なアドバイスを超えて、私の気持ちに寄り添ってくださっているように感じました。
本当にありがとうございます。
またもし迷うことが出てきたら、ぜひご相談させてください。ひとまず近所の歯医者に行ってみます。もしかしたら先生のところに伺うかもしれません。

相談事例2

はじめまして。25歳営業職・女性です。子どもの頃はよく笑うねって言われることが多かったのですが、社会人になってから、ある人に「歯ぐき笑いだね」と笑われてから、笑うことが怖くなりました。
それ以来、写真を撮るときも無理に口元を閉じたり、不自然な笑顔になってしまい、自分の笑顔に自信が持てなくなりました。営業職ということもあり、お客様と話すときは笑顔が基本。でも、内心ではいつも「歯ぐき、出すぎてないかな…」と気にしてばかり。SNSで「ガミースマイル」という言葉を見つけ調べてみた結果、「あ、まさにこれ私のことかも」と思いました。色々と調べてみると、矯正で改善できるケースもあると知り、少し希望が湧きましたが、実際にどんな治療法があるのか、どこまで変えられるのかがわからず不安もあります。私のようなケースでも、矯正治療で自然な笑顔を取り戻すことができるのでしょうか?ぜひ教えていただけたらと思います。
こんにちは、ご相談ありがとうございます。喜地慶雅です。ご回答させて頂きます。ご参考になさってください。また、今後何かご質問ございましたら遠慮なくご相談ください。宜しくお願い致します。
ガミースマイルとのことですが、一般的にはご相談文中にあるように笑うと歯茎の露出が増えていわゆる「歯ぐき笑い」となり気にされる方が多いようです。ガミースマイル(Gummy Smile)は、笑ったときに歯ぐき(歯肉)が過度に露出してしまう状態のことを指します。一般的に2mm以上歯ぐきが見えるとガミースマイルとされ、3〜4mmを超えると審美的な違和感が強くなります。
ガミースマイルの原因は、様々な要因からなりたっており、それぞれの原因に応じて治療法が異なります。原因と治療法を説明させていただきます。
ガミースマイルの主な原因
ガミースマイルは1つの要因だけでなく、複数の構造的・機能的な原因が重なって起こることが多いです。
主な原因を分類すると以下の通りです。
分類 原因 説明
歯の問題 歯の萌出過剰(過萌出) 永久歯が通常よりも長く生えているため、歯ぐきの露出が大きく見える。
歯ぐきの問題 歯肉の過成長(歯肉過形成) 歯を覆う歯ぐきが本来よりも多く残っている状態。
歯冠長が短く見える。
骨格の問題 上顎骨の過成長
(上顎前突/垂直過成長)
上顎の垂直的な発育が過剰で、歯ぐきごと下に伸びてしまい見えやすくなる。
筋肉の問題 上唇を持ち上げる筋肉の過活動 笑うときに上唇が過剰に引き上げられて、歯ぐきが露出する。
唇の構造的問題 上唇が短い/厚みがない 笑ったときに歯ぐきまで隠せず、見えてしまう。
※多くの場合、これらの原因が複合して存在しています。
診断のポイント
専門的な診断には以下が必要です
  • 横顔・正面の写真による顔貌分析
  • スマイル時の口唇・歯肉・歯の関係の評価
  • 歯科用CTやセファログラム(頭部X線)による骨格・歯の位置の評価
  • 歯周プロービングによる歯冠長と歯肉の確認
  • 表情筋の機能検査(唇の動き)
治療法の種類(原因別)
それぞれの原因に対して、適した治療法は異なります。
A. 歯や歯ぐきが原因の場合
治療法 内容 対象となるケース
クラウンレングスニング 歯ぐきを切除し、歯の見える部分を長くする 歯肉の過形成、歯冠が短く見える場合
歯槽骨整形術 骨ごと歯肉を下げて、バランスを整える 骨の形に原因がある場合(手術対応)
矯正治療(圧下) 上の前歯を歯槽骨ごと圧下して歯ぐきの見える量を減らす 過萌出によるガミースマイル
B. 骨格(上顎)の問題による場合
治療法 内容 対象となるケース
外科的矯正治療
(Le Fort I型骨切り術)
上顎の骨を垂直方向に切って上方に移動し、ガミースマイルを根本から改善 上顎の過成長による重度のガミースマイル
(2〜3mm以上)
スクリュー併用矯正
(TADs・インプラント矯正)
ミニスクリューで上顎前歯を圧下し、外科を回避する方法 軽〜中程度の骨格性ガミースマイル
C. 筋肉・唇が原因の場合
治療法 内容 対象となるケース
ボツリヌストキシン
(ボトックス)注射
上唇挙筋にボトックスを注射して、笑ったときの上唇の動きを抑制する 一時的な処置(3〜6ヶ月)、軽度の筋肉過活動
上唇粘膜切除術
(LIP REPOSITION)
上唇の内側の粘膜を縫い縮めて、笑ったときの唇の引き上げ量を制限 上唇が短く、笑ったときに大きくめくれる人
ヒアルロン酸注入 上唇に厚みを持たせて歯ぐきの露出をカバーする 唇が薄い・短い人に有効(効果は一時的)
複合治療のケース
多くの患者さんは単一の原因だけでなく、「骨格+唇+歯の位置」など複合要因を持っています。そのため、以下のように多角的に治療を組み合わせることも珍しくありません。
  1. 軽度の骨格性ガミースマイル+過萌出 →「インプラント矯正+クラウンレングスニング」
  2. 筋肉の過活動+上唇短小 → 「ボトックス注射+上唇粘膜切除術」
  3. 重度の骨格性+審美的問題 → 「外科矯正手術+セラミック補綴」
治療法選択のポイント
検討項目 内容
症状の重症度 軽度なら矯正やボトックスで対応可能、重度なら外科的介入を検討
審美的なゴール 「歯を長く見せたい」「唇を厚くしたい」などの希望により変わる
ダウンタイム 外科手術は2〜4週間のダウンタイムあり、注射系はほぼなし
永続性 ボトックスやヒアルロン酸は効果が数ヶ月、外科矯正は永久的効果
まとめ
原因タイプ 主な治療法 備考
歯の萌出過剰 歯の圧下矯正、
クラウンレングスニング
矯正歯科・歯周外科
骨格性(上顎過成長) 外科的矯正(骨切り術)、TADs矯正 顎顔面外科・矯正歯科
筋肉性 ボトックス注射、LIP REPOSITION 効果の持続性に注意
唇の形態異常 ヒアルロン酸注入、手術 審美的処置との併用も多い
以上です。専門用語も多く少し難しく感じられる内容も含まれておりますが、ご確認ください。ガミースマイルの治療法は1つではなく原因に応じて様々な治療法があります。治療にあたって一番重要な部分は、診断です。原因を解明し原因に応じた適した治療法で治療を行うことで良好な結果を生み出すことが出来ます。正確な診断もしないまま、巷でよく行われているのが、ガミースマイルが気になる=歯ぐきの削除や上唇を外科的に縫合して唇の動きを止めてしまうような治療法がありますが、あまりお勧めできません。専門的な医院を受診されて上記の表のような内容の説明をして下さるような知識、技術が豊富で正確な診断をして下さる医院での治療をお勧め致します。要件のみですが、失礼いたします。きじ
→件名:なんだか、ちょっと前向きになれそうです!(ガミースマイルの件)
喜地先生
お忙しい中、ものすごく丁寧なご回答ありがとうございました!
正直、「歯ぐき笑いって治せるの?」「私だけこんな感じなのかな…」ってずっと一人で悩んでました。
「ガミースマイル」と一言で言っても、原因がさまざまで、それに応じて治療法もきちんと分かれているということがすごく分かり、本当に目から鱗でした。今回、先生からのメッセージを読んで、「あ、ちゃんと原因があって、それに合った治療法があるんだ」って思えただけでも、すごくホッとしています。
とくに「診断が何より大事」って言葉が心に残りました。SNSとかネットで見る情報って、どうしても「すぐ治せる!」とか「これが正解!」みたいなものばかりで、逆に焦ったり、不安になったりしてたんですけど、ちゃんと自分の“本当の原因”を知って、そのうえで選べるって、すごく安心します。営業職なので笑顔は大事にしたいけど、ずっと「これ、歯ぐき出すぎてないかな…?」って引け目を感じてたんです。
でも、今回いただいた説明で、*「私の笑顔も取り戻せるかも」*って、ちょっとだけ自信が湧いてきました。
特に「診断が最も大切」というお言葉にハッとしました。今まで「歯ぐきが見えるのは自分のせい」「笑い方が悪いんだ」と思い込んでいた部分があったのですが、骨格や筋肉、歯の位置など、構造的な原因があるかもしれないということに気づけただけでも、とても救われた思いです。それに、安易に「ボトックスだけで」「歯ぐきを削れば」という話を聞いたときに感じていたモヤモヤの理由も、今回の説明で腑に落ちました。専門的な診断のもとで、自分に合った治療を慎重に選んでいくことの大切さを、改めて実感しています。
今後は、先生がおっしゃっていたような、しっかりとした診断と説明をしてくださる医院に相談してみたいと思います。
本当にありがとうございました。また、今後カウンセリングや治療を検討する際に、改めてご相談させていただくかもしれません。その際はどうぞよろしくお願いいたします。
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